日本には「陰徳を積む」という言葉があります。
善いことをしても、それをひけらかすな。誰にも褒められず評価されなくても、ひたすら善いことをせよ。そういった精神かと思います。それがある種の美徳であることは否定しませんが、善行を公言するのも、決して否定されるべきではないと考えます。
自慢ではなく、「あなたも、こんなことやってみてはいかが」と宣伝・布教するような、さりげないアピール。まさにセンスが問われますね。
たとえば、「こんなところに寄付をしている」とか「こんなボランティアをやっている」というのを、名刺の隅に記載したり、Web上のプロフィールに記載したり、ブログにブログパーツを貼ったりして、明らかにする。それって、その対象の機関や活動の宣伝であると同時に、自分の価値観や好みを表現する有力な手段にもなりえるわけです。
去年は、ビル・ゲイツ夫妻とウォーレン・バフェットが始めた寄付の呼びかけが大いに話題となりました。「陰徳を積む」という価値観の残っている我が国には、それとは違うやり方があるでしょう。ともあれ、社会貢献をすることは格好良い、そしてそれを上手に表明できることは同じくらい格好良い、という風な考え方が浸透してくれれば、と思います。社会貢献活動をめぐって交流やコミュニケーションが活性化する、というのがあるべき姿のはずですので。
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