死に関わる現場では、多くの不思議なことが起こります。お迎え、臨死体験、生まれ変わり、前世の記憶などなど。
「人は死んだらただのモノになる(あるいは死体という名のゴミ)」と考えている人からすれば、これらはあり得ない現象で、当事者の錯覚か脳内で起こる幻覚のようなもの、として説明しようとすることでしょう。
ただ言えるのは、多くの人、それも死に関する文化を異にする世界中でこうした現象が起こっていること、そして当事者にとっては幻覚では済まされないような意味のある体験となっている、ということです。
体験していない者が「信じる」というのもおかしなことなので、「そういうこともあるのかもな」と思っておくくらいで良いのではないでしょうか。絶対にあり得ない、あるはずがないなどと頑なになるよりも、いざという時に素直に受け入れることができるはずですよ。
こうした現象を「あり得る」と思っている人と「あり得ない」と思っている人で、体験に遭遇する確率が違ってくるのかどうかはわかりません。けれどよく言われるように、「あり得る」という方に賭けたとしても損することは何もないのですから、「あり得ない」に固執するのは愚かなことと言わざるを得ません。
「あり得る」と思っている人が多くなれば、体験した人が世に向けてそれを語りやすくなります。そうすると、これまで思われていた以上にありふれたことだという認識が広まり、ますます「あり得る」派が増えていくのではないでしょうか。
私が生きているうちに、そういうドミノ倒しのようなことが起こるのではないかと見ています。