ベーシックサービス???

投稿者: | 2019-12-29

井手英策慶應大学教授の論説を読みました。

もはや日本が「消費増税」から逃げられない理由 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

教育、医療、介護、子育て、障害者福祉といった、生きていくうえで誰もが必要とする/必要とするだろうサービスを「ベーシックサービス」と呼んでいる。ベーシックサービスをすべての人たちに無償で提供する、これが僕からの提案だ。

私などは一読して「話にならん!」と感じましたが、こういう提案に惹かれる人もいるかもしれませんね。日本に限らず若い世代の間で社会主義への抵抗感が薄らいでいるようなので、もしかすると5年後、10年後には今よりも賛同の輪が広がるかもしれません。

私はそもそも今の日本は十分社会主義的だと思っています。そしてそれが冴えない経済成長の主因だとも。なので上記のように広範な分野をすべて国家の統制下に置くような提案は、全く受け入れられません。

そもそも日本は人口構造の上からして、余力をもって改革できる時間が限られています。ベーシックサービスというような考え方を導入して大規模な社会実験をし、あげく失敗したとしたら目も当てられないではないですか。これはベーシックサービスより期待されていそうなベーシックインカムについても同様のことを感じます。

我らに必要なのは、漸進的で着実な制度改革です。そしてそれはテクノロジーなど時代の変化に適応するためでもあり、人口の高齢化や減少への対応でもある。悪い意味で夢みたいな提案は、そうした地道な改革への妨げになりますので、早いうちに論破し、潰しておくにしくはない、と思います。

ぜひ財政や経済の専門家の方に、井手教授の提案への賛否を明らかにしていただきたいですね。ちなみに私は目下「いまこそ税と社会保障の話をしよう!」を買ってまでして読むつもりはありません。せいぜい、図書館で借りて読む程度かな。

ベーシックサービス???」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: なぜ社会主義はダメなのか – 死に支度すれば死神逃げていく

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