「高額報酬」批判に思う

投稿者: | 2010-06-25

数日前、日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼CEOの「高額報酬」が話題になりました。

何でも昨年度の報酬が約8億9000万円だったのだとか。これに対し「もらいすぎだ」「一般社員との格差が納得できない」「ゴーン氏はもとより、日産のイメージが悪くなった」といった感想を持つ人が少なくないようです。

日産ゴーン社長、報酬8・9億円 ソニー会長超え国内最高額 – SankeiBiz(サンケイビズ)

確かに、彼の業績からしてもう何割か少なくても良いんじゃないか、という議論は成り立つと思います。その妥当性を判断する知識も資格も、私にはありませんが。ただ上記のような人たちの考える妥当な水準が、たとえば1億を下回るような額なのだとしたら、あまりに「世間知らず」なんじゃないでしょうか。

世はスーパースター経済です。人から抜きんでたスキルや能力を持つ者の報酬相場は、どんどん上がっていく定めにあります。一方、凡庸な人の報酬は漸減する定めにある。これは良いとか悪いとか言っても仕方のないことで、現実です。そして世界的レベルでスカウトされるような経営者というのは、今日日、何十億とかそれ以上受け取っても、高すぎることはありません。

税制についての議論でも見受けられるのですが、庶民、あるいは貧乏人面をして、分配の平等を求める人が、我が国には少なくないように思います。そうした意見は、心根が卑しい上に、視野が狭い。個人がそうした寝言のような意見を持つ分には構いませんが、そうした人が一定のボリュームいて、世論を形成するとなると、これは問題です。

幼稚な意見を持つ前に、基本的な知識や常識を持つべきではないか。強く、そう感じます。

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