誰もがパトロンになる時代?

投稿者: | 2011-04-16

私にとってここのところの耳新しい言葉として「マイクロパトロン」「クラウドファンディング」といったものがあります。

たとえば、以下の記事。

「マイクロパトロン」が可能になった ビジネスの「ソーシャル化」 | ソーシャルビジネス最前線 | 現代ビジネス [講談社]

ニューヨークに拠点を持つキックスターターというサービスは、何か実現したい創造的なアイディアや企画があった際、そのプロジェクト概要と必要な資金の目標額と募集期限をウェブサイトに公開、PRすることで資金や支援を集める仕組みを提供しています。寄付でもなく、融資でもなく、投資でもない、「投げ銭」のようなお金をひとり1ドルから募ることができるサービスとして、マイクロファイナンスならぬ、「マイクロパトロン」とも呼ばれる所以です。

日本初のクラウドファンディングサービス「READYFOR?」がローンチ | ソーシャルウェブが未来を創る! | 現代ビジネス [講談社]

今回紹介したREADYFOR?のようなクラウドファンディングサービスは、「マイプロジェクト時代」を支える重要なツールとなるでしょう。数十万~数百万円単位の資金なら、想いに共感した人々から調達できる時代が訪れようとしているのです。

要は、人や団体がソーシャルメディアを使って自分たちのビジョンや活動をオープンすることによって、資金調達できる仕組みができつつある、ということかと思います。日本でこうした仕組みがどの程度機能するかは、未知数ですが。

ただ人々がソーシャルメディアを使ってつながり、コミュニケーションをするようになると、同じ「思い」を持つ者同士が知り合い、応援し合う、という機会はきっとますます増えていくことでしょう。そうした中で、お金を出すことによる応援、というのも当然あってしかるべきでしょう。まさに「パトロン」ですね。

寄付ということも含め、どんな人や団体に共感するのか、そしてそれらにどう関わっていくのか。これらがみんなに問われる時代になるのではないでしょうか。逆に言えば、自己表現、自己実現の一つの道筋にもなることでしょう。ちょうど熱狂的な阪神タイガースファンや氷川きよしファンであることが、「生き方」となるように。

日本のこの分野でのベンチャーについては、下記の記事が詳しいです。

[jp] 日本の「ソーシャル資金調達」レース開始ーーGrow!、READY FOR?、CAMPFIREの3社がデモ

また個人による試みとしては、玉置沙由里さんの試みも、要注目です。

ブログにパトロンをつける。 – 女。MGの日記。

「人々が志でつながる社会」を理想とする私にとっては、時代の風が良い方に吹いていると思えて仕方ありません。一人、ほくそえんでいるところであります。

誰もがパトロンになる時代?」への1件のフィードバック

  1. cygin

    記事を興味深く拝見しました。
    2013年になりましたが、「マイクロパトロン」「クラウドファンディング」といったものが国内ではあまり話題になってきません。

    ただ他にもいろいろとサービスが新しく生まれているようです。
    クリエイターがなんとかしたいという気持ちの表れでしょうか?

    Kampa!
    http://kampa.me/

    簡単カンパ
    http://www.kkanpa.com/

    ユグドア
    http://www.yggdore.com/

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