一週間ほど前の記事ですが、これはすごく引っかかりを感じました。
asahi.com(朝日新聞社):お坊さん・お寺の娘さんも婚活 仏教各宗派が支援 – 社会
仏教の各宗派の間で、お坊さんや住職の娘さんらを主な対象にした結婚支援に乗り出す動きが広がっている。背景には少子高齢化による寺院の後継者難があるようだ。
素直に読めば、「世の中、いろんなところで結婚難だもんね。お坊さんも、例外じゃないというわけか」と思うのが普通でしょうか。
ただ疑問を持つとすれば、
- 坊さんが「婚活パーティー」って、どうなのよ?
- 寺が「世襲」というのは、おかしくないか?
- そもそも坊さんが結婚するって、どうなのよ?
と、いろんなレベルで疑問を突きつけることができそうです。こうした問いがラディカル、あるいは「現実離れ」みたいに見えてしまうところが、日本の仏教の大きな問題点ででしょうね。そして長い目で見れば、上記のような庶民の素朴な疑問にまともに答えられないというところから、仏教離れみたいなものが加速するのではないかと危惧します。
日本から坊さんやお寺が消えてなくなれば良い、とは考えていません。けれど今のままでは、相当多くの「犠牲」が出るでしょうね。そして農業がそうであるように、若者の参入が極端に減る、ということになりかねないかと。
さて記事では、こんな談話も。
一方、寺院とは特に関係がないという東京都杉並区の女性会社員(37)は「お寺はリストラもなく、民間企業と違って安定している。良いお坊さんがいれば、お付き合いしたい」。
ケチを付けるようですが、ちょっと呑気すぎるんじゃないでしょうか。