原発の「終わり」

投稿者: | 2012-05-05

こどもの日だというのに、また、きれいな満月・スーパームーンの日だというのに、何とも気が重くなるニュースです。

泊3号機が停止…全原発停止42年ぶり : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

北海道電力は5日午後11時4分、原子力発電所として国内で唯一稼働していた北海道泊村の泊原発3号機が、定期検査のため、運転を停止したと発表した。

国内にある商業用原発がすべて止まったのは、1970年以来、42年ぶりとなる。

注目されている関西電力大飯原発(3・4号機)を含め、当面再稼働の見通しは立っていません。この夏の需要ピーク季も、そして恐らく今度の冬も、原発無しで乗り切らねばならなくなりそうです。

原発停止による「弊害」は、いくつも挙げることができます。

電力不足が産業への重しとなり、企業の設備投資意欲を削ぎます。海外進出もさらに進むでしょう。

また、代替のエネルギー源購入は、日本経済にとって負わずもがなの負担なのですが、これが年間数兆円に上るとされます。これは電気料金の値上がりや製品価格の上昇を通じて、家計の圧迫要因になります。

そしてもちろん、電力不足で過度の節電を迫られたり、よしんば大停電が起こることになったら、それによりあまたの人命が危険にさらされます。

こうした蓋然性の高いリスクより、「また原発が事故を起こしたら・・・」というあまり現実化しそうにないリスクにおびえ、震災・原発事故からわずか1年ほどであたふたと脱原発してしまった。これが日本国民の選択ということになります。「本当にそれでいいのか???」と、これからもこのブログで叫び続けていきたいと思います。

ちなみに、今朝の新聞によれば環境省は温室効果ガス25%削減の国際公約を撤回するかどうか、模索し始めているようです。原発停めて火力発電所をフル稼働しているんですから、そりゃ無理ですわな、こんな公約。脱原発を言う人は多くの場合環境保護にも熱心だったかと思いますが、この辺のことは自己矛盾と感じないんでしょうか。

今日読んだ中では、下記の論説記事がおすすめです。当たり前のことを言っているんですが、これが通らない。今の日本は、一種の熱病に冒されている、とさえ言えます。

全原発停止のエネルギー危機、今こそ何が必要か考えよう-「安定供給」「コスト」…原発再稼動、当面の電力体制の維持は必然 : アゴラ – ライブドアブログ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください